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海のアイドル(22) [魚]

(前回からのつづき)
 思い出すがまま書いていますので、時代が前後しますがご容赦を・・。
 ショップで講習を受けてそんなに月日が経っていなかったと思いますが、フィリピン行きのツアーに参加しました。もちろん海外の海でのダイビングは初めてですが、勤める会社の仕事で短期間ですがフィリピンに赴任していたことがありました。その時休日に近くの海で素潜りを楽しんだこともあり、その国の海でダイビングができるということに惹かれ勇んでの参加でした。
 それなのに、このときのフィリッピンの海の印象がほとんど記憶にないのです。まだダイビングエリアとしての開拓が進んでおらず、たまたまそこが魅力に欠ける海だったのかもしれません。唯一つ思い出したこと、ツアーの最後のボートダイビングがなぜか私ともう一人のビギナーとのバディーでしかもガイド無し、二人で行って来い状態だったのです。まあそれも良かろうと二人でエントリーしましたが、潜ったとたん「ウェッ、なんだこりゃ」、薄い味噌汁の中みたい。そこは水深5mくらいの砂地、手探り状態で移動しても砂地が続くばかり、「こりゃダメだ」と、ボートから離れてしまう不安もあり即浮上。
この時のこと、ビギナーの二人としては試されたのか騙された?のか今でも疑問なのであります。
(つづく)

                 今日のアイドル「クビアカハゼ」

        クビアカハゼWeb.jpg

              -20mの砂地のコースを巡って帰る途中、
              砂地からガレ場に変わるあたりで
              石の上に乗っているのをよく見かけます。
              そしてもし見つけたら
              とりあえずレンズを向けるアイドルです。
              でも慎重に寄らなければ、
              すぐに穴に引っ込むので
              なかなか手強い相手でもあります。
              この仲の良さそうな二匹、
              左が雄で右が雌ですね。
              雄にはきれいな臀鰭が見えます。
              そして雌はどうやら卵をはらんでいるようで
              おなかがふっくらしているのが分ります。

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海のアイドル(21) [魚]

(前回からのつづき)
 ショップでの先輩K氏と徳之島へ行ったときのことです。
 岸壁からエントリーするポイントでした。その時ちょうど干潮で、いつもなら大したことのない高さの岸壁がなんと3メートルくらいあるのです。脇に垂直の梯子が取り付けられてはいましたが、タンクを担いで片手にカメラを持って梯子を降りるより手っ取り早くドボン!と行こうと決めました。ニコノスというカメラは多少手荒に扱ってもいいような堅牢なボディでしたので大丈夫とそのまま手に持って飛び込むことにしました。
 フラッシュガンの蛸足にバルブを差込み準備OK、岸壁からジャイアントストライドでエイヤッと海中へ・・・。一旦沈んで海面に顔を出しカメラを見ると蛸足に付けたバルブが全部消えてなくなっているではありませんか。そう、飛び込んだときの水の衝撃でバルブが全部抜けてしまったのです。一瞬慌てましたが、使用前のバルブは中にガス封印されているので浮くのです。二人して水面でバルブ集めにしばし時間を費やし、やがて何事もなかったように潜行して行ったのでした。
(つづく)

           今日のアイドルは「タテジマキンチャクダイ」の親子です。

         タテジマキンチャクダイ(成.jpg
         タテジマキンチャクダイ(幼.jpg

              魚には成魚と幼魚が
              全く姿かたちの違う種が多くありますが、
              このタテジマキンチャクダイはその代表格、
              この話題には必ず顔を出すので
              言わばお馴染みさんですね。
              成魚の姿は
              紫と黄色のグラデーションと
              流れるような縞模様で
              派手さの中に優雅さを感じます。
              幼魚はまた
              白を強調した渦巻き模様が
              可愛さを強調しています。
              成魚幼魚共に見ごたえある魚の
              代表でもありますね。

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海のアイドル(20) [魚]

(昨日からのつづき)
 三宅島通いより前だったように思いますが、水中写真に興味を持ち始めました。そして早速手に入れたのが、今や幻の「ニコノスⅡ」でした。あの時代、水中で写真を撮る手段としてのハウジングという概念が一般化しておらず、ニコノスが唯一貴重な存在でした。これに付属するフラッシュガンもまた歴史を物語るには格好の話題多いものでした。
 単一乾電池が3本(2本だったかな?)入る筒の上部にアルミのお椀型の反射板が乗っていて、そこにフラッシュバルブを差し込んで光らせる仕組みです。もちろんバルブはワンショットごとに取り替えなければなりません。ですから潜るときはそれなりの数のバルブを持っていかなければならないわけで、その対策をいろいろ工夫していました。その中での一番のヒットだったのは・・・
 フラッシュガンの電池ケースの上半分くらいをネオプレーンの生地で覆い、バルブの電極が差し込めるような、蛸の吸盤状に丸めた生地をボンドで並べて貼り付けます。もちろん数は多いほうがいいわけです。
 バルブをさっと抜いてガンに差込み、撮影が終わったらまた元へ戻します。こうすれば手間も省けるし、使用済みのバルブを海中に残してしまうことなく持ち帰ることも容易という重宝なものでした。
(つづく)

             今日のアイドルは、また魚に戻って
                           「サラサゴンベ」です

        サラサゴンベWeb.jpg

          サンゴの根にチョコンと乗っかっているかわいいやつ。
            ゴンベ(考えてみたら変な種名ですね)
                の仲間でも
                  一番の器量よしといってもいいでしょう。
            彼らも私たちに興味があるらしく、
                 ちょこっと逃げては
                    振り向いてこちらを伺う姿に
                      ついカメラを向けてしまいます。
              それにしても、
                  背びれの先のヒラヒラ、
                        チアガールでも
                           やりたいのでしょうか。

             
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海のアイドル(19) [エビ・カニ]

(前日からのつづき)
 その大学のクラブの訓練風景がまた印象深いものでした。伊ヶ谷(三宅のポピュラーなダイビングポイントの一つ)の堤防脇の海中で部員十数名が丸く輪を描いて素足、両手首を水面に出し立ち泳ぎ、順番に大きな声で気合を入れながら次へ回していくのです。「ガクシューイーン、ファイト、オー、ファイト、オー、ファイト、オー・・・・・・・・・・ファイト!」とファイト、オーを10回ぐらい叫んで隣へ、これを何周も繰り返すわけです。そばには怖い先輩が控え、声が小さいと頭を押さえ活を入れるのです。間違えると溺れるぞ、と思いながら眺めていました。 
 ガクシュウインの他にもメイジやケイオウなども形を変えて活発に活動していたようでしたが、特にこのガクシュウインの訓練風景が印象的でした。
 今ではこんな凄まじいシゴキ風景は影を潜めたと思いますが、当時ダイビングというものが世の中に浸透し始め、この後どのような形で定着していくのかどうなのか、興味を持ったりそれに係わった人たちがいろいろな形で試行錯誤していた時代だったように思います。
(つづく)
 
           今日のアイドルも昨日に続いてシャコの仲間
                                「トラフシャコ」です

        トラフジャコWeb.jpg

               シャコのなかでも
                    一番大きくなるシャコだそうです。
          いろいろ調べてみると、
               このシャコは関西では超もてる存在のようです。
            なぜかというと
              寿司ネタとしてではなく
                腹の部分にある縞模様が
                    野球の阪神タイガースカラーだから、
                        ということです。
             でも私はその縞模様を
                       見たことがありません。
              海で見るときは
                いつもこのスタイルなので
                    お腹がどのようになっているの          
                          かわかりませんでした。
              樽型の特徴ある眼を
                        ぐるぐる回すと
                   ミラーボールのようにも見えます。
   
          
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海のアイドル(18) [エビ・カニ]

(前回からのつづき)
 この時代の三宅島通いはなかなか印象深いものがありました。
 ダイビング熱が講じてタンクを手に入れました。10リットルのダブルタンクでした。タンク代を安くしようとかではなく、一つのステータスシンボルのような感じ、これを三宅島へも運びました。晴海ふ頭まで何回か車ではなく山手線で運んだこともありました。(あんなもの電車に乗せても良かったんでしょうかね~)
 乗船するときも、寝場所の確保に奮戦しなければなりませんでした。港の待合広場に到着順で並ぶのですが、早ければよいというわけではなく、船室に分けて列を区切って案内するので、何回か通ううちにその辺りの要領をつかんでスペース確保術も上達していったように思います。
 三宅島への船、たしか「椿丸」が多かったように思いますが、船の中も他の集団(大学のクラブ等)が運び込んだタンクがあちこちに積まれており、小さい船なので波で揺られて崩れないようにタンクの山に寄りかかって寝ている姿をよく目にしました。
(つづく)

         今日のアイドルもエビ・カニ類「モンハナシャコ」です

        モンハナジャコ.jpg
 
           これを見てのファーストインプレッションは
                  戦国時代の派手好きな武将の鎧兜でした。
           緑色のビラビラが
             鎧の鎖帷子(くさりかたびら)に見えたし
                      洋風には、幕末に下田へ来航した
              ペリー提督の軍服の肩章を連想してしまいました。
              まあどちらにしてもユニークな色・形の生き物です。
            寿司ネタになるシャコの仲間ですが、
                      彼らは強力な護身術の持ち主で、
             海で下手に捕まえようとすれば
                凄まじい猫パンチならぬ
                   シャコパンチを食らって
                     痛い思いをすることになるそうです。
              私はまだ経験がありません。
                     見るだけにしておこうと思います。

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